こんにちは、カフーブログのタカフです。
本ブログ(https://kahoo.blog
)のサーバーには信頼と実績のさくらのレンタルサーバーを使っているのですが、なんだか最近ちょっと速度が遅いなと思ってきてサーバー更新期限も近かったのでサーバー乗り換えすることにしてみました。
(賃貸物件みたい🤣)
乗り換え先は、WordPressの運用としては一番多くて有名なエックスサーバーです。
エックスサーバーを紹介しているブログはたくさんあるのでやっぱり気になっていたんですよね。
というわけで本記事では、エックスサーバーを実際に契約してみて本ブログと全く同じ構成でセットアップしてみて、
コンテンツが全く同じ場合ならさくらサーバーとエックスサーバーとで速度はどのくらい変わるのかの比較検証内容をお届けしたいと思います。
もしあなたがさくらサーバーとエックスサーバーで迷われているなら、本記事を読めばどちらのサーバーを契約すべきかがわかってくる事でしょう。
それでは参りましょう。
【結論】速いサーバーを選ぶならエックスサーバーだった
早速結論から話しちゃいます。「速いサーバーを選ぶならエックスサーバー」でした。
その理由を説明していくので、まずはこちらをご覧ください。
今回さくらサーバーのWordPressコンテンツを、エックスサーバーに完コピしてみました↓
左がkahoo.blog
で右がkahoo-app.com
ですね。
これで全く同じコンテンツの状況でありながら速度がどのくらい変わるのかを見ていきました。
※因みにkahoo-app.com
はエックスサーバーの入会特典で取得したドメインです👍
1. Webページ単体での速度測定
まず僕が気になっていたのは、Webページ単体として最初のhtmlがダウンロード完了するまでの時間です。
ChromeのDeveloper ToolsのNetworkタブを見れば、リクエストしてからブラウザに到達するまでどのくらい時間かかってるのかを見ることが出来ます。
3回計測してみましたが、結果は以下の通りです。
回数 | さくらサーバー | エックスサーバー |
---|---|---|
1回目 | 1.23秒 | 0.178秒 |
2回目 | 1.05秒 | 0.192秒 |
3回目 | 1.35秒 | 0.180秒 |
なんということでしょう😱
全く同じコンテンツなのにさくらサーバーに比べてエックスサーバーの方が大体7分の1の速さでhtml取得が完了します。
ぐぬぬ。ここまで速さに差が出るとは思ってもみませんでした。
この検証結果から、エックスサーバーはファイル読み込みやデータベース読み込みの速度が速いという事を意味してます。
2. Webページ全体でのスコア測定
1.の計測は最初のhtmlだけでしたが、Webページ全体の描画としてはどのくらい差が出るのかの測定です。
Google Developer ToolsにはさらにLighthouseというタブがあり、それでページ描画のパフォーマンスをスコア化してくれるツールがあります。
つまりhtml以外の画像ファイルやjs/cssファイルなどのダウンロード時間も含めてスコア化されるというわけですね。
その結果を見ていきます。
モバイル版のスコアはこちらです。
デスクトップ版のスコアはこちらです。
モバイルとデスクトップで評価してみたところ、結果は以下の通りとなりました。
デバイス | さくらサーバー | エックスサーバー |
---|---|---|
モバイル | 8 | 33 |
デスクトップ | 43 | 90 |
こちらもなんということでしょう😱
モバイルでは4倍、デスクトップでは2倍の差が出てしまいました。
いや速いっすね。。。エックスサーバー。。🤷♂️
こりゃ選ばれるわけですね😅
というわけで、結論としては速さを求めるならエックスサーバーということでした。
サイトの表示速度が変わればSEO・離脱率・コンバージョンも変わってくるので、さくらサーバーかエックスサーバーで迷われているならエックスサーバーの方がオススメと言えますね。
エックスサーバーのメリット・デメリット
さて、ついでにさくらサーバーとエックスサーバーを使ってみて実際僕が思ったメリット・デメリットを紹介していきます。
エックスサーバーのメリット
とにかく速い
ここまで読んで頂いておわかりかとは思いますが、エックスサーバーはサーバー速度がめちゃくちゃ速いです。
現役Webエンジニアである僕も太鼓判を押すほどの速さです。
他社サーバーで専用サーバーとかVPSとか下手に色々やるよりも、恐らくエックスサーバーのx10プランの方が安定して速いかと思います。
因みにこの速さの秘密の私見をお話しますと、この速さの秘訣はデータベースをlocalhost上に配置しているからだと思います。
さくらサーバーのデータベースは専用データベースサーバーで展開しているのですが(大抵のレンタルサーバーはそうなっています)、
エックスサーバーの場合Webサーバーと同じサーバー内でデータベースサーバーも展開しているので、データベースへのアクセス遅延もほとんどないですし、ストレージは爆速のNVMeストレージなので読み書きも速いから、結果的にWordPressのサイトが速くなっているのだと思います。
あとはエックスサーバーの機能である「エックスアクセラレータ」という独自チューニングも効いているのでしょう。
プラン変更が簡単
これがさくらサーバーにはなかったメリットなのですが、x10で物足りなくなってきたらx20にプランを契約変更するだけでパワーアップ出来ます。
この柔軟さはいいですよね。
さくらサーバーや大抵のレンタルサーバーでプランでは、別契約となるためデータ移行が必要なんですよね😅
それはさくらサーバーのページにも明記してあります。
- さくらのレンタルサーバは、プランごとに収容サーバが異なるため、プラン変更には現在対応できておりません。
別のプランを新規にお申込みいただき、データ等を移行していただく必要がございます。
※ 新規サービスをお申し込みの際には、初期費用が発生いたします。
乗り換え先のサーバへの料金の振り替えも行っておりませんので、ご了承ください。
なのでエックスサーバーはサイト規模がスケールアップしていくときに簡単というわけです。
エックスサーバーのデメリット
そんなエックスサーバーですが、メリットばかりあるわけではなかったです。
実際僕が使ってみてこれはイケてないなって思った点を紹介していきます。
データベースがMySQLではなくMariaDBのみである
エックスサーバーのサイトでは、
MySQL 5.7 または MariaDB 10.5 を利用したデータベース管理ができます。
と明記してあるのに、現在新しくサーバー契約する場合はMariaDBのみとなるようです。
2021/03/24発表のエックスサーバーのニュース記事の方に書いてありました。
うーん、MySQLとMariaDBって完全互換ってわけじゃなくたまに異なる解釈されることがあるから、僕はそういうのに悩みたくないのでWordPressならMySQLを使う方がいいと思っているのですが、
これがMariaDBしか選べないというのは非常に残念でしたね。
まぁ、今回WordPressのコピーも滞りなくうまくいってるので最新のMariaDBでは特段問題はないのかもしれないですが、今後MariaDB起因の問題が発生するような事があったら面倒だなと思いました。
ただこれはかなり開発者視点での意見であり一般的なブログサイトならまず問題はないかと思います😅
公開ディレクトリがpublic_htmlに限定される
エックスサーバーでは公開ディレクトリがpublic_htmlというディレクトリに限定されます。
なので、例えば本ブログのパスは
/home/[サーバー名]/kahoo.blog/public_html
に公開したいファイルをアップします。これが僕にとってはちょっと不都合でした。
最近のPHPプロジェクトにおいては独自の公開ディレクトリ名で配置することがあったりするので、サーバー側で勝手に決めないで欲しかった所です。
例えば一番有名なPHPフレームワークのlaravelだって、公開ディレクトリはpublicだったりしますね。
さくらサーバーはこちら側で設定出来たのでこの仕様は少し残念でした。
ただこの問題はシンボリックリンクが作れるのでわりと簡単に問題解決できます😁
許せないのは次の項目ですね。
サブドメイン作成するとルートドメインの公開ディレクトリ直下に作成される
これがマジでイケてなかったです😂
サブドメインのディレクトリ位置はルートドメインの公開ディレクトリ直下に限定されるというものです。
例えばこのブログのプレビュー環境としてpre.kahoo.blog
というサブドメインをセットアップするとしたら、以下のようなパスで展開していくイメージとなります。
/home/[サーバー名]/kahoo.blog/public_html/pre.kahoo.blog/
ここで困るのが.htaccess
です。
例えばpublic_html直下に.htaccess
で色々な制御を入れているとしたら、そのサブディレクトリ配下にも影響を及ぼすことになるのです。
サブドメインってもはや便宜上は別のドメインなわけだから、ルートドメインディレクトリのサブディレクトリ展開ってちょっとイケてないなって思いました。
まぁちょっと辛口なデメリットを挙げてみましたが、ぶっちゃけ一般的なWordPressサイト展開だったらほとんど気にしなくてよい問題ではあります。
これらを飲み込んだとしても、エックスサーバーの高速レスポンスにはかなりメリットがあると思っています。
今回実際僕も乗り換えましたしね👌
さくらサーバーのメリット・デメリット
さくらサーバーのメリット
値段が安くて安定している
さくらサーバーが良かったなぁと思ったのがやはりこれですね。
サーバー費用は月額500円でサイト運営出来るという点です。
実際僕は3年くらいさくらサーバーを使っていたのですが、大きな障害があった事は1度もないですし、ブログで収益が上がってない頃としてはこの毎月500円で済むというのがすごく助かりましたね。
さらに年間払いにすると、5,238円で約2ヶ月分お得でもあり、気持ち的に1年間サーバー費用を気にしないのも良かったですね。
まだブログ収益がたってないから月々のコストは抑えたいって人には最適なサーバーかと思います。
さくらサーバーのデメリット
SSH接続するとこのサーバーを共有しているユーザー名がわかる
さくらサーバーがちょっと微妙だなって思ったのがSSH接続した時に他のユーザー名が見えてしまう点。
SSH接続すると/home/
以下が閲覧出来て例えば僕のkahoo***
以外にもこれだけユーザーがいるってことがわかります。
実際その先にはアクセス権限上見に行くことは出来ないのですが、ユーザー名がわかるっていうのはちょっと微妙でしたね。
まとめ
色々メリット・デメリットも挙げてみましたが、エックスサーバーはこの速度なら大分満足って感じでしたね。
最後に本記事をざっくり振り返ると、
- 速度重視なら間違いなくエックスサーバーがおすすめ
- 価格重視ならさくらサーバーのスタンダードプランがおすすめ
- エックスサーバーのデメリットはWeb開発者にはイケてないが一般の人が使う分に問題ない
このような内容でした。
サイトの表示速度は、SEO・離脱率・コンバージョンにも影響があると言われているので、迷ったらエックスサーバーにしておけばいいかなって感じですね。
現場からは以上です。